部門内で協力して企業のビジネス目標を達成しようとする場合、部門の全員が個々のメンバーが処理するすべてのデータにアクセスできるようにしておくことは有用です。また、他の部門によって処理された関連データにアクセスできれば、さらに効果的です。
サービスとしての統合プラットフォーム(integration Platform as a Service、iPaaS)のグローバル市場は、2020年に19億ドル、2025年までに103億ドルに達すると予測されており、この期間の年平均成長率は40%以上になる見込みです。様々な種類のサービスが iPaaS の市場規模の拡大に寄与していますが、クラウドデータ統合もその1つです。
部門内外の関連データにアクセスでき、常に最新の正確な情報を得られれば、コラボレーションをより効率的に実施でき、顧客の効率向上を含む製品とサービスの向上につながる意思決定を行うことができます。それは究極的には、収益の増加に結びつきます。
部門の全員にすべての関連データへのアクセスを提供するというコンセプトは、言うは易く行うは難し、です。まず、オンプレミスのサーバーとデスクトップで実行されている様々なシステムと、現場のラップトップやスマートフォンで実行されている様々なシステムから、すべてのデータを抽出する必要があります。データは、複数のパブリッククラウドやプライベートクラウドに保存されているかもしれません。
次に、すべてのデータを単一のシステムにロードする必要があります。さらに、複数の異なるシステムからの情報をすべて調整できるようにデータを変換する必要があります。そのためには、データの統合に加えて、データを処理するアプリケーションの統合も必要になります。
この目的を達成するための全体的なプロセスは複雑になる可能性がありますが、データをクラウドに統合することでタスクをシンプルにすることが可能です。複数のオンプレミスデータセンターに接続する必要がある場合も、個々のデバイス上のデータにアクセスする必要がある場合も、異なるクラウド環境に接続する必要がある場合でも、クラウドは、部門の全員がいつでもアクセスできるデータを保存するための中心的な場所を提供します。
主要なパブリッククラウドプロバイダと、プライベートクラウド・サービスを行うコロケーションデータセンターホスティング会社は、通常、クラウドデータ統合プロジェクトを推進するために必要なツールを提供できます。統合フローの開発、実行、管理を容易にする iPaaS を提供するものを探してください。
クラウドデータ統合ソリューションが持つべき重要な属性は自動化と集中管理であり、それには iPaaS がうまく適合します。iPaaS で統合のセットアップやデータ転送検証のためのすべてのステップを調整できます。各システムのデータを必要なファイル形式に変換するプロセスを自動化することもできます。
プラットフォームプロバイダからクラウドインフラストラクチャの設計についてアドバイスを受けることはできても、アプリケーションのアーキテクチャや統合に必要な専門知識は簡単に獲得できるものではありません。したがって、アプリケーションが複雑だったり、古いアプリケーションや様々なアプリケーションが混在していたりする場合などは、統合プロセスの設計のためにサードパーティーのクラウドソリューションプロバイダからの支援を受けることを検討した方がいいかもしれません。
クラウドプラットフォームプロバイダやデータ統合コンサルタントに協力を依頼する場合、クラウド統合プロジェクトの重要ポイントについてしっかり話し合うことが大切です。
もう1つの重要なチェック事項として、データの整合性を検証するプロセスを考慮する必要があります。また、コンピューティングリソースが変更されても統合システムにデータを供給するシステムとの接続が機能し続けるよう、アーキテクチャのスケーラビリティとパフォーマンスをデータ統合プロセスと同期させることも忘れてはいけないポイントです。
すべてのクラウドシステムとオンプレミスシステム間でデータを統合することができれば、大きなメリットがあります。部門内はもとより、部門にまたがったプロジェクトチームでも、一緒に作業するすべての人々が、同じデータを同じビューでチェックしながら作業できます。データはリアルタイムで更新され、常に最新の状態に保たれます。
同時に、同じデータが複数のシステムに保存されるような冗長性を排除することができます。どこかのシステムに古いままの情報が残っていて混乱したりするようなことが避けられ、ストレージコストも削減されます。
すべてのデータが統合されると、ワークフローを自動化して、あるシステムから別のシステムにデータを手動で再入力する必要をなくすことが可能です。例えば、営業部で新しい顧客からの注文を成立させると、CRM システムのデータが自動的に ERP システムに送られて、経理部での請求プロセスが開始できるような自動化フローが実現できます。
提案が却下されたり、適切な成果物が出せなかったり、といったことの原因が、最新情報が正しく共有化されていなかったためであれば、それは避けるべき初歩的な過失であり、クラウドデータ統合によって防止することができます。
多くの企業が、クラウドデータ統合プロジェクトの一環として、マネージド・ファイル・トランスファー・ソリューションである MOVEit を実装し、パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミスデータセンター、モバイルエンドユーザーからの機密データの、保証された、安全で規制コンプライアンスを満たす転送を実施しています。このソリューションがビジネスに適しているかどうか、 無料試用版をダウンロードして確認してみてください。
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